2020 AUTOBACS SUPER GT ReportFUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE
第4戦 ツインリンクもてぎ

ZENT GR Supra
#38 立川祐路 / 石浦宏明

立川祐路 選手

⽯浦宏明 選手

レース情報

決勝9月13日(日) RACE
決勝結果 2位

⽴川祐路の会⼼のアタックで、⾒事 SUPER GT第4戦もてぎのポールポジションを獲得した ZENT GR Supra。しかし、これを結果に残さなければポールポジションの意味がない。

TGR TEAM ZENT CERUMO は喜びもそこそこに、前⽇からドライコンディションの速さを追求し、9⽉13 ⽇(⽇)の決勝⽇を迎えた。

早朝こそ好天に恵まれていたツインリンクもてぎだが、午前中に雲が広がりはじめ、にわかに⾬雲レーダーには⾬の予報もでてきた。とはいえツインリン クもてぎに⾬粒は舞わず、ドライコンディションのままレースが⾏われることになりそうだった。TGR TEAM ZENT CERUMO は午前11時40 分からのウォームアップに臨み、決勝セットアップの確認を⾏った。

ただ、ここでの ZENT GR Supra のフィーリングはいまひとつ。このままでは、せっかくポールポジションからスタートしても防戦⼀⽅になってしまう。チームは決勝レースを前に早急にセット変更を⾏い、 ZENT GR Supra をグリッドにつけた。

午後1時、いよいよ決勝レースの⽕ぶたが切って落とされた。ZENT GR Supra のスタートドライバーを務めるのは⽴川だ。まずはオープニングラップでトッ プを守ると、レースをリードしていく。

序盤、なるべく⼤きなリードを築いていきたい⽴川は、ZENT GR Supra のフィーリングが好転していることを確認するが、後⽅からは2番⼿スタートの #17 NSX-GT、さらに5番⼿からスタートした #64 NSX-GT が1周⽬から追い上げ、3番⼿につけ⽴川の背後に迫ってくる。もてぎはオーバーテイクが難しいコースで、そう簡単に⽴川がポジションを譲ることはないが、三つ巴のバトルが展開されていくことになった。

ZENT GR Supra のフィーリングは好転していたが、⽴川はなかなか思うように #17 NSX-GT とのギャップを広げることができない。逆にこの時点でのマシンの仕上がりとしては #17 NSX-GT に分があるのは明らかで、激しいパッシングを浴びせながら⽴川の背後に迫ると、GT300クラスのラップダウンをかわす混戦のなか、8周⽬のヘアピン⽴ち上がりでわずかに⽴川が詰まったスキを突き、#17 NSX-GT がトップに浮上。⽴川は2番⼿となった。

その戦いのなか、3番⼿の #64 NSX-GT とのギャップは開いており、⽴川は #17 NSX-GT を追っていくことになる。そんななか、10周⽬のV字コーナーで アクシデントが起き、セーフティカーが導⼊される。#17 NSX-GT とのギャッ プは縮まったが、15周⽬のリスタート以降も同様の展開となっていった。

⼼配された⾬は降る様⼦もなく、トップを⾛る #17 NSX-GT は24周を終えピットに向かっていく。⼀⽅、TGR TEAM ZENT CERUMO はコース上のタイミングをうかがいながら、27周で⽴川をピットに呼び戻し、⽯浦宏明に交代した。

迅速なピット作業を終えピットアウトした⽯浦はふたたび #17 NSX-GT を追う展開になる。3番⼿には #16 NSX-GT が浮上してくるが、どちらも差が離れている状況。それでもレースは何が起きるか分からない。⽯浦はペースを保ちながらトップを追った。

46周⽬、その “何か” が起きた。GT500クラスの争いのなかでコース上にパー ツが落下し、ふたたびセーフティカーが導⼊されたのだ。これで #17 NSX-GT との差がふたたび接近していく。51 周⽬、レースがリスタートとなると、再度⽯浦はトップを追っていった。

ただ、今回のレースでは #17 NSX-GT の速さに軍配が上がることになった。⽯浦は懸命に前を追ったが、及ばず2位でチェッカーを受けることになった。悔しさはあるが、今季初表彰台にまずはホッとした気持ちと、そして次戦こそ優勝を⽬指すべく新たな闘志が TGR TEAM ZENT CERUMO に芽⽣えることに なった。

立川祐路選手のコメント

「ポールポジションからのスタートで勝つつもりでいたので、悔しい気持ちはありますが、今⽇やれることはできたと思っています。序盤、#17 NSX-GT のペースが速いなかでなんとかトップを守りたかったのですが、混戦のなかでかわされてしまい、その後も少しでもついていこうとプッシュし、後半で状況が変わるかもしれないと期待しましたが、 今⽇はライバルの⽅が地⼒が優っていましたね。とはいえ、前戦の鈴⿅と今回と、戦える状況にあることは分かりましたので、今後に繋がる2位表彰台だっ たと思います。結果としては残念な気持ちもありますが、その分次戦の富⼠にぶつけたいと思います」

石浦宏明選手のコメント

「決勝前のウォームアップで、⾃分たちのペースが思いのほか悪いことに気づき、急遽セットアップの 変更を施しましたが、⽴川選⼿のペースがどうなのかを⾒ていたところ、トップの #17 NSX-GT には及ばないにしろ、悪くないことが分かったので、後半何かワンチャンスがないかと必死に⾷らいついていこうとドライブしました。ただ、結果的にペースの⾯で届かず、⼒の差をみせられてしまったと思います。今回は2位が最善のレー スでした。悔しい気持ちはありますが、これを次に繋げられるようにしたいと思いますし、燃料リストリクターが厳しくなる状態で表彰台に乗れるかどうかがタイトル争いに関わると思うので、⽬標を⾼くもっていきたいと思います」

村田淳一監督のコメント

「ドライコンディションでのクルマの状態をウォームアップで確認しましたが、いまひとつだったこともあり、セット変更をしたことでレースをいいペースで⾛ることができましたが、それ以上に #17 NSX-GT が速かったですね。なんとかバトルのなかでトップを奪い返すことを期待しましたが、⼒負けだった部分はあります。もちろん今季初表彰台は嬉しいですが、優勝を⽬指すチームですし、次戦の富⼠は燃料リストリクターダウンが⼊ることにはなりますが、表彰台は⼗分可能だと思っています。応援ありがとうございました」

決勝結果
Rank Car No. CarName Laps BestLapTime
1 17 KEIHIN NSX-GT 63 1'40.194
2 38 ZENT GR Supra 63 1'40.229
3 16 MOTUL MUGEN NSX GT 63 1'41.124
4 14 WAKO'S 4CR GR Supra 63 1'41.596
5 100 RAYBRIG NSX-GT 63 1'41.057
6 37 KeePer TOM'S GR Supra 63 1'42.017
7 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 63 1'41.695
8 23 MOTUL AUTECH GT-R 63 1'40.971
9 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 63 1'40.587
10 64 Modulo NSX-GT 63 1'39.370
11 36 au TOM'S GR Supra 63 1'41.766
12 12 CALSONIC IMPUL GT-R 63 1'40.689
13 24 REALIZE CORPORATION ADVAN GT-R 47 1'42.017
8 ARTA NSX-GT 26 1'40.743
19 WedsSport ADVAN GR Supra 9 1'41.037
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