LEXUS TEAM ZENT CERUMO

018 AUTOBACS SUPER GT Report
SUGO GT 300km RACE

ZENT CERUMO LC500
#38 立川祐路 / 石浦宏明

LEXUS TEAM ZENT CERUMO

#38

レース情報

決勝9月16日(日) RACE
決勝結果 5位

好調の ZENT CERUMO LC500 ながら、わずかに不満の残る7番手という結果となった公式予選から一夜明け、SUPER GT 第6戦スポーツランドSUGOは決勝日となる9月 16日(日) を迎えた。

事前の天気予報では雨も予想されていたが、この日のサーキットは晴天で、陽気に誘われ朝から 28,500人という大観衆が訪れた。


LEXUS TEAM ZENT CERUMO はこの日もピットウォーク等のイベントをこなし、午後0時25分から行われたウォームアップ走行で ZENT CERUMO LC500 のフィーリングを確認した。スタートドライバーを務める立川祐路のフィーリ ングは良好で、追い上げも期待できる印象だ。

迎えた午後2時の決勝。スタートではグリッドどおりの7番手につけた立川は、そこから追い上げをスタートさせる。まず4番手スタートから少しずつポ ジションを落としていた #17 NSX-GT が、5周目の SPコーナーでコースアウトすると、立川はまずはこれを冷静にかわし6番手へ。そこから前を行く#19 LC500を追っていく。

エイトハンデが60kgに達していた ZENT CERUMO LC500 は燃料流量リストリ クターが装着されており、ストレートスピードがわずかに伸びない。立川はようやく 20 周目にポジションを上げ5番手につけると、今度はさらに4番手を走る #16 NSX-GT に照準を定め、しばらく接近戦を展開した後、31周目にこれをかわす。立川はついに4番手までポジションを上げた。

ライバルたちは34周を過ぎるあたりからピットインしはじめるが、立川のフィーリングは好調のまま。タイヤもまだライフがありそうで、戦略に幅がとれそうな気配があった。ただ、立川の前に先にピットインを済ませた #16 NSX-GT がコースインし てしまう。まだタイヤが温まっていないだけにペースを上げられず、かといって立川が安易に抜くこともできない。これでは前に付き合って大幅にタイムロスしてしまう......と判断したチームは、至急立川をピットに呼び戻すことに決めた。


立川は35周を終えてピットインし、石浦宏明に交代する。ここでチームクルーが抜群の作業をみせ、#16 NSX-GT の前で ZENT CERUMO LC500 をコースに戻すことに成功した。今季、レクサス勢のなかでも抜群のピット作業時間を誇る LEXUS TEAM ZENT CERUMO の実力をみせつけた。

レース前半に続き ZENT CERUMO LC500 のいいフィーリングを感じ取った石浦は、視界の奥に3番手を走る #8 NSX-GT をとらえる。これを抜くことができれば表彰台圏内だ。ただ、45周目の最終コーナーで2番手を走っていた #12 GT-R がコースアウト。ラジエターにコースサイドの草が詰まり、ペースが下がっていた。これで #8 NSX-GT が2番手に、#12 GT-R が3番手というオーダーに変化し、石浦のターゲットは #12 GT-R に変わった。


水温の上昇によって #12 GT-R のペースが下がっており、石浦は急速に背後に迫った。60周が近づく頃になると、石浦はすぐにでも抜けそうな位置までつけていく。今後のシリーズを考えても、LEXUS TEAM ZENT CERUMO にとって 是が非でも欲しい表彰台圏内は目の前だ。

しかし #12 GT-R は、ドライバーの対応で水温上昇が解消。ふたたびペースを取り戻す。さらに燃料流量リストリクターが制限されていないため、ストレートは速い。さらにGT300クラス車両とのめぐり合わせも悪く、なかなかオーバーテイクに至ることができなかった。

とはいえ終盤に向け ZENT CERUMO LC500 のペースも良く、チャンスはまだまだありそう......と思っていたタイミングで、GT300クラスの #31 プリウス GT がSPイン側コーナーで接触されクラッシュを喫してしまう。危険な箇所でもあり、レースはセーフティカー導入となってしまった。

これで上位の間隔は一気に縮まることになるが、76周目にリスタートが切られると、石浦の努力でギャップを広げていた #16 NSX-GT がふたたび背後から接近する。


リスタート周のアタックこそ、#16 NSX-GT がアウトにはらんだことからポジションを守ったが、77周目のストレートでふたたび #16 NSX-GT にインを突かれると、石浦は為すすべなく5番手にドロップしてしまった。#16 NSX-GT もハンデがない車両の一台。セーフティカーが入ってしまうと、燃料流量リストリクターが制限されている ZENT CERUMO LC500 にとっては苦しくなってしまうのだ。

石浦はコーナリングの利を活かしふたたび #16 NSX-GT を追ったが、そのまま5位でチェッカーを受けた。予選順位からはポジションを上げたが、表彰台に迫りつつあっただけに少々悔しさが残る。ただ、チーム全員が力を出し切ってのレクサス勢最上位でもある。LEXUS TEAM ZENT CERUMO は今回得た手ごたえを、残り2戦に向け全力でぶつけていく。

ドライバー立川祐路 選手
ドライバー石浦宏明 選手
浜島裕英 監督

立川祐路選手のコメント

「序盤からクルマのフィーリングも良く、順調にレースを進められましたが、前を走っていたライバルたちが燃料流量リストリクターのハンデがない状態で軽くパワーがあり、僕たちよりもストレートが速かったので、オーバーテイクは少し苦労してしまいました。ただ、自分にできることはできたと思っています。クルマもタイヤもフィーリングが良かったので、石浦選手に交代して追い上げてくれると思っていましたが、僕たちにとってはセーフティカーのタイミングが悪い方向にいってしまいましたね。こればかりは仕方ないです。次戦オートポリスはハンデも半分になりますし、フィーリングもここ数戦ずっといい。その間に公式テストもあるので、もっとクルマを仕上げていきたいです。残り2戦とも勝つつもりでいますし、このままではシーズンは終わらせられません」

石浦宏明選手のコメント

「立川選手のスティントはタイヤの状態も良かったので、もう少しピットインを引っ張るつもりでしたが、ピットインした #16 NSX-GT に抑えられるかたちになったため、早めに入ろうと提案しました。アウトラップは頑張ってクリアな状態を作ることができ、前を行く3番手を追っていきましたが、そこからはラップダウンのめぐり合わせも良くなかったので、追いついたもののなかなか前を抜けませんでした。今回は決勝向けのセットアップのフィーリングが良かったので、あのままいけば抜けると思いましたが、セーフティカーでリセットされてしまったのが残念です。今回はファステストラップも記録できましたし、タイヤも素晴らしかったです。僕たちができるレースはできたのかなと思っています。とは言え同様のハンデのライバルが勝利しているので、レクサス勢全体で頑張っていかないといけないと思います」

浜島裕英監督のコメント

「レース序盤から立川選手が素晴らしい走りをみせてくれましたし、ピット作業もメカニックが素晴らしい仕事をしてくれて、ミスなく石浦選手を送り出すことができました。さらにファステストラップも記録しましたし、自分たちとしてはいいレースができたと思いますが、セーフティカーのタイミングに泣かされる結果になってしまいましたね。クルマは大幅に良くなっているので、次戦オートポリス、そして最終戦のツインリンクもてぎで頑張っていきたいと思います。なんとか結果というかたちで、残り2戦でチームの頑張りを花咲かせたいと思います」

Rank Car No. CarName Laps Best Lap Time
1 36 RAYBRIG NSX-GT 81 1'13.807
2 8 ARTA NSX-GT 81 1'14.040
3 12 カルソニック IMPUL GT-R 81 1'13.923
4 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 81 1'14.209
5 38 ZENT CERUMO LC500 81 1'13.598
6 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 81 1'13.888
7 23 MOTUL AUTECH GT-R 81 1'14.467
8 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 81 1'14.875
9 17 KEIHIN NSX-GT 81 1'14.471
10 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 81 1'15.071
11 6 WAKO'S 4CR LC500 81 1'14.990
12 36 au TOM'S LC500 81 1'15.241
13 64 Epson NSX-GT 77 1'14.558
14 1 KeePer TOM'S LC500 76 1'15.269
  19 WedsSport ADVAN LC500    
*No.19はリタイアを届け受理

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